プレゼンテーションについて話していると、「ネタを探すのにどうすればいいのかわからない」という声をよく聞きます。
ネタ探し、確かに大変ですよね。
伝えたい事がはっきりと決まっていても、どう伝えるかを考えると、行き詰まることがよくあります。
そんなときに必要になるのが、「気づく」事。
伝えたい事は何なのか、そのものをどう伝えるのか。
気づき、感じ取った物をわかりやすい言葉にして、伝えていく必要があります。
とはいえ、なかなかこのネタ探しは慣れるまでが大変です。
気付く力が弱いため、何をどう拾えばいいのか、そもそもピンと来ないのです。
ですが、あきらめる必要はありません。 発想力を強くし、アイデアを逃さないようにするために使える手法があるんです。
ユビキタスキャプチャー、という手法です。
ユビキタスキャプチャーで気付く力をつけていく
ユビキタスキャプチャーとは、自分に関連するすべての事を手帳に記録していくという手法です。
ユビキタスとは「いつでも、どこでも」、キャプチャーとは「記録する」という意味です。
自分に関連する事を、いつでもどこでも記録していくのでユビキタスキャプチャーと呼ばれているようです。
僕は、ブログ「Lifehacking.jp」の堀さんが書かれたエントリで知りました。
「全てを手帳に記録する」、ユビキタス・キャプチャーの実践 | Lifehacking.jp
必要なのは、いつでもどこでも記録できるもの。
堀さんは手帳と筆記用具で行われているようですが、人によってはそれがボイスレコーダーでもiPhoneでも良いんじゃないかなと思います。
(ただし、後できちんと確認できる方が良いです。見返すのも楽しいですし。)
記録できる物を用意できたら、あとは朝から晩まで、起こった出来事や思った事、覚えておきたい物やひらめきなどを追記していきます。
基本的にはひとことふたことで書き取っていきましょう。
ユビキタスキャプチャーで気をつけるべき三つの事
注意すべきは以下の3点です。
- どんなにつまらない事でもとりあえず書いてみる。
- 何となく書けるレベルを目指しながら書く。
- しょうもなくても書いてみる。
1つ目と3つ目はかぶっているような気もしなくはないですが…気にしない。
ユビキタスキャプチャーをしているときに「こんな事を書いても仕方ないじゃないか」という気持ちは厳禁です。
書いても仕方ない事などありません。
僕も、「しょうもないネタだ」と思っていた事から発展していく事が幾度とありました。
はじめは「しょうもない事発見した〜!書こう!」ぐらいの気持ちでスタートしてみましょう。
で、実際にやってみるとどうなのか
僕もこの手法を知ってから、やってみたり離れてみたりはしているのですが、ユビキタスキャプチャーの効果の大きさに気付かされます。
- 頭の中の事を書き出すとその分のスペースが空いて、新しい事が考えられる
- 普通だったら絶対忘れている事を、書くことで何となく覚えていられる
- 何となく覚えている事を「手帳を見返せば思い出せる」という安心感が得られる
そして、普段からこれを習慣化していると、「プレゼンテーションのネタを探す!」と思ったときにユビキタスキャプチャーの経験が生きてきます。
ユビキタスキャプチャーは普段から「ネタ探し」をしているようなものなので、何か新しいアイデアを探そうと思ったときにもスッと見つかるようになります。
そして、やらなくなるとこの力はすぐに弱まってきます。
もうびっくりするぐらい。 僕は半年ぐらい離れていた事がありますが、この間、ネタを探す力がどんどん弱まっていたのを感じました。
手帳とペンさえあれば始められるこの手法。
残した記録を見返すも面白いのですが、気づきトレーニングとしてユビキタスキャプチャをしてみる、というのも是非お勧めしたいと思います。